生活陶器「on the table」は 、栃木県益子町の益子焼窯元「よしざわ窯」のウェブショップです。
「独身時代から、器を買い集めることが好きだった私は幸運にも益子焼の窯元に嫁ぎました。
そこで知ったことは、手作りの陶器も窯元直売ならこんなに手頃な価格で買える!ということ。 そこで、「器好きな人たちにもっと気軽に陶器を買って欲しい」 そんな思いで生活陶器「onthetable」を開店しました。良い器をできるだけ手頃な価格でそして、毎日のテーブルで使ってほしいと思っています。
It's best to leave the dishes on the table.(器は毎日の食卓で使ってこそ)〜2003年4月 吉沢理恵/開設当時のホームページのあいさつより」
家族や友人を中心に少しずつメンバーが増え、現在は30名ほどで運営しています。
仕事の内容をおおまかに分けると、 生地製作担当、仕上げ担当、釉薬掛け・窯焼き担当、 検品や発送業務の担当、お客様応対担当、写真撮影など編集担当といった具合です。
アイデアを出して、型をつくり、生地をつくり、釉薬をつくり・・・メンバーみんなでできることをちょっとずつ持ち寄りながら器づくりをしています。
「どんな器をつくろうか」って考える。
女性メンバーを中心にどんな器をつくっていつごろ紹介するか予定を立てます。
よしざわ窯の器の大部分のデザインを担当しているのが「成良恵奈(ナリヨシアヤナ)」です。
造形作家として活動している傍ら、当窯の器の形づくりの中心になってくれています。
「こんな器がほしい」というアイデアを具体的な形に。
「生地(素地)製作」〜たたらづくり〜
板状にした粘土を、石こう型に押し当てて成形します。
きれいな形になるように…凹凸のある部分にもしっかりと粘土が入るように、たたいて、ならして、ひとつひとつ手作業でつくっていきます。
裏側に「YO」の押印をしたら、生地の完成です。
(2020年末から入れ始めましたが、押印の入っていないものもあります。)
実は、よしざわ窯メンバーの3分の2は女性なんです。
「使う」ことを真ん中において考え、つくっています。
「生地(素地)製作」〜機械ロクロ〜
カップやまるいお皿、どんぶりなどはこういう風につくられます。
作業場の雑景。あんな仕事もこんな仕事も。器づくりで一番大事なことのひとつは働く場所「作業場」が「なかなか居心地がいい」ことです。もちろん夏は暑く、冬は寒いのですが少しでも居心地がよくなるよう男性メンバー中心に作業場に手を加えます。庭木の剪定だって・・・
よしざわ窯のある益子町では、民芸店「やまに大塚」で販売していただいています。益子にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
春と秋の年2回開催される、益子の陶器市にも出店しています。
春はゴールデンウィークに、秋は10月末から11月初めにかけて開かれます。
いつもは倉庫として使用している温室も、陶器市の時だけは、ちょっとおめかし。
B品(アウトレット品)やA品、ときには陶器市限定でつくる器たちを手にとって、ご購入いただくことができます。
陶器市については、決まり次第、生活陶器「on the table」のページでお知らせしています。
わたしたちの仕事は「器をつくって販売する」ということなのですが、その大きなくくりの「仕事」はたくさんの小さな仕事の集まりでできていて、実際にわたしたちが毎日取り組んでいるのはそれらの「小さな仕事」です。
たとえば、「どんな器をつくろうか」と話し合ったり、素地をつくりながら世間ばなしをしたり、ラジオを聴きながら仕上げ作業をしたり、釉薬のことについて立ち話をしたり、窯焚きをしたり、考え込んだり、料理をつくったり、雑誌を読んだり、こうして文章を考えたり。どれもこれも大事な小さな仕事です。
昨日も今日も明日も同じことの繰り返しのように見えたりもする小さな仕事ですが、いつでも機嫌よく思いやりや想像力を持ってそのひとつひとつに取り組んでいければいいなと考えています。